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「心臓リハビリテーション」は、あまり耳慣れない言葉かもしれません。

実はこれまで循環器の病気や手術をした患者さんが運動をすると、心臓や血管に負担をかけ、病気をさらに悪化させると考えられていました。
しかし、最近の研究で違うことがわかってきました。

心筋梗塞になっても心臓リハビリテーションを行えば、6.6年間で死亡数は半減(56%減少)します。
心筋梗塞にならなかった場合と同じ寿命がえられ、心筋梗塞になったハンディを帳消しにするのと同じ効果です。

運動が健康に与える効果は、これまで運動をしてこなかった人や高齢の患者さん、心臓の機能が衰えている人の方が、より大きいことがわかっています。
さらに運動を定期的に継続すればするほど、心臓病の再発を予防する効果があります。

こんな方は、ぜひご相談ください

心臓リハビリテーションとは、心臓病の患者さんに対して、低下した体力を安全に回復し、自信を取り戻して生活できるようにするプログラムです。

医師もしくは、心臓リハビリ指導士の資格を有する看護師・理学療法士の立ち会いのもとで 心肺運動負荷試験(CPX)を行います。
その結果をもとに、一人ひとりの体力に合わせて、運動メニューを組み立てます。
心臓や血管の手術後などで不安のある方でも、安心して運動療法を受けていただけ、病気の再発防止に役立ちます。

対象となる方

  • 狭心症の方
  • 心筋梗塞発症後、治療を終え退院した方
  • 慢性心不全と診断されている方
  • 心臓・大動脈の手術後の方
  • 心臓・大動脈の手術を予定されている方
  • 下肢閉塞性動脈硬化症と診断され、歩くと足にしびれや痛みが出る方

※車いすの方も、運動リハビリテーションが可能です。

心臓リハビリテーションの流れ

STEP
01
医師の診察

まずは現在の症状や普段の生活についてお話を伺います。
心臓リハビリテーションに参加いただけるか、検査の結果などを参考に、病気の状態を診断します。

STEP
02
運動処方・オリエンテーション

一人ひとりに適した運動量やメニューを組んで、運動療法を行っています。
検査が可能な方は、心肺運動負荷試験(CPX:シーピーエックス)を行って、適切な運動量を決定します。
検査ができない方に対しては、全身状態や検査結果から総合的に判断し、医師が適切な運動量をご提示します。

※ 心肺運動負荷試験(CPX)とは

顔にマスクを装着し、エルゴメーター(自転車)あるいはトレッドミル(ウォーキングマシン)で運動をしながら行う検査です。
運動する力がどれくらいあるのか、息切れなどの症状の原因などを知ることができ、安全で効果的な運動負荷量を決めることができます。

STEP
03
リハビリテーションの実施

実施時間は1時間です。
問診・検温・血圧測定をしたあと、院内のリハビリテーションで、一人ひとりにあわせた運動強度でのプログラムを行います。

※ お着替えが可能なロッカールームがございます。

心臓リハビリテーション料金(保険診療です)

1割負担 約 620円
3割負担 約 1,850円

保険適応期間は治療開始後150日間で週に1~3回のリハビリ通院が可能です。
治療を継続することにより状態の改善が期待できると医学的に判断される場合、治療開始後150日を超えてからは月に13単位(1単位20分)までのリハビリ通院が認められています。