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期外収縮は字のごとく「時期を外して心臓を動かすための刺激が出ていること」を意味します。

期外収縮には2種類あり、上室性期外収縮、心室性期外収縮があります。異常刺激が出る場所によって分けられていると考えてください。心室は心臓から血液を送り出す部分であるため、こちらで異常刺激が出ると血液を十分に送り出せなくなる可能性があり、動悸、息切れを感じることがあります。上室の場合は心臓に大きな影響を与えることは少ないですが、頻度が多いと胸に違和感、不快感を感じることがあります。
上室性期外収縮は通常無害であることが多く、治療が必要になることは少ないですが、症状が強ければ治療対象とすることもあり、希望があれば検査を行います。
心室性期外収縮は初めて認められた場合は心疾患の可能性を否定するために以下の検査を行っています。
24時間ホルター心電図
- 一時的な異常が検出される場合もあるため、24時間心電図で異常が継続しているか、症状が関係しているかを確認します。
心臓超音波検査(心エコー)
- 心臓の構造的な異常や疾患がないかを評価し、心臓の機能や血流を確認します。特に、心室性期外収縮の場合、心臓の機能状態を調べることが重要です。
運動負荷心電図(エルゴメータ試験)
- 運動中や負荷時の心電図変化を観察し、運動によって引き起こされるか、または心疾患の兆候がないかを確認します。
血液検査(特に電解質、甲状腺機能、腎機能)
- 電解質の異常(例: カリウム、カルシウム)、甲状腺機能の異常(例: 甲状腺ホルモン異常)、または腎機能の低下に関連していることがあるため、これらのチェックが必要です。
期外収縮自体は誰でも出ることがあるため、そこまで心配する必要はありませんが、まれに病気が隠れていることがあります。健診で指摘された場合は相談いただければ治療の必要があるか精査させていただきます。