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2024年版高齢化社会白書によると、2022年の認知症の高齢者数は443.2万人(有病率12.3%)、軽度認知障害の高齢者数は558.5万人(有病率15.5%)となっています。
令和5年には全く新しい作用機序のアルツハイマー認知症治療薬レカネマブが発売されました。ただこの薬剤もアルツハイマー型認知症の原因物質を取り除き、進行を緩やかにするものであり、認知機能がもとに戻るわけではありません。
認知症に対しては、進行を遅らせる薬があるのみで、認知症自体をなおす薬剤は現時点では存在しないのです。
となるといかに認知症にならないか、が重要です。
2024年7月31日に英医学誌ランセットの委員会より認知症のリスク要因を公表しました。2020年の発表では
1)低い教育水準 2)頭部外傷 3)運動不足 4)喫煙 5)過度の飲酒 6)高血圧 7)肥満 8)糖尿病 9)聴力障害 10)うつ 11)社会的孤立 12)大気汚染
の12項目があげられていましたが、今回の発表では「視力障害」と「高コレステロール」が新たに追加されました。
これらに対策を講じることで認知症発症を最大45% 防いだり遅らせたりできる可能性があると指摘しています。これらの対策は生涯を通じて行うことが大切だと強調しており、視力検査や40歳ごろからの悪玉コレステロール管理を推奨しています。
まとめると、
1)しっかりと生活習慣病治療を行っていく。よくなっても治療を継続する。
2)目が悪い方は眼科でしっかり治療を受け、耳の聞こえが悪い方は補聴器をつける。
3)運動をしっかり行う。だれかと一緒にやれれば最高!
4)知的な刺激を受けられるようにするために、どんどん外出して人と関わっていく。
ということでしょうか。
蒲郡市では市民病院の先生方により筋トレ・脳トレ実践教室が開かれています。https://www.city.gamagori.lg.jp/site/hokencenter/kinntorenoutorejittsennkyousitu.html
是非参加してみてください!