コラム
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「動悸がする」という主訴で受診される方を色々調べても何も異常がない方がいます。
「大丈夫ですね」とお話した患者様から「更年期障害でしょうか」と聞かれました。
恥ずかしながら、ずっと救命救急をはじめ、心臓血管治療等に従事しており、更年期障害については知識がうすく,「可能性はありますねえ」という返事に。
これは悔しい、と勉強です。
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、「男女とも40歳を過ぎた頃からみられる、様々な体調の不良や情緒不安定などの症状をまとめて更年期障害と呼びます」とあります。更年期の不調等の症状の程度は、個人差が大きく、症状自体も千差万別です。
日本産婦人科学会によると、症状は大きく3つに分けられるとあります。
- 血管の拡張による症状:ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗等
- 精神症状:気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠等
- その他の症状:めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさ等
ご覧いただけばわかるように、症状は多岐に及びます。
自分が更年期障害化も、と思った際にはまずは、チェックリストがありますのでそちらを参考にしてください。
これらで自分が更年期障害かもと疑った場合は、女性であれば産婦人科へ、男性であれば泌尿器科へ相談にいくのが一番良いです。
というのも治療自体がホルモン補充療法になるため、こちらは専門科による治療が必要です。
ただ内科医が全く役に立てないわけではなく、漢方薬の投与を行うこともできます。比較的体力が低下しており、冷え症で貧血傾向がある方に対しては当帰芍薬散を、比較的体質虚弱で疲労しやすく、不安・不眠などの精神症状を訴える方に対しては加味逍遥散を、体力中等度以上でのぼせ傾向にあり、下腹部に抵抗・圧痛を訴える方に対しては桂枝茯苓丸を、それぞれ処方します。
まだ勉強中のため一緒に調べながら治療を提案させていただきますので、更年期障害かもと思った際にもぜひ一度相談に来てください。