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2023.03.13

日本循環器学会総会に参加してきました。

2023.03.10より福岡県博多市において日本循環器学会総会が開催されました。コロナの影響もあり、会場での参加が難しかったため、久しぶりの学会の雰囲気を味わうことができました。

いままでは、カテーテル治療についてしか興味が持てなかったため、そちらにしか参加をしていませんでしたが、開業をするにあたり、心臓リハビリテーションについての演題を聴講してきました。

遠隔で問診やZOOMを用いての心リハやapple watchを用いて、アプリを利用しての管理等最新のリハビリについて知識を得ることができました。また、重度のフレイル、サルコペニアの方に心臓リハビリテーションを行っても効果が不十分であることが今後の課題としてあげられていました。

やはり予防が大事です。相撲では「3年先の稽古をつむ」とありますが、運動療法も同じことだと思います。重度のフレイル状態に陥ったら効果不十分ということであれば、そのような筋力低下に陥らないように適切な運動療法や食事指導を行っていくことが重要だと考えます。

また急性期のみ心臓リハビリテーションを行っても再入院率の抑制には至らなかったとの報告もあります。これも「継続は力なり」ということです。急性期のみではなく、退院後も外来リハを続け、慢性期リハも続けていくことが重要でしょう。

たしかに保険診療上は「心臓リハビリテーションの保険算定は治療開始から150日を限度とする」と記載されていますが、「治療が継続されることで状態の改善が期待されるのであれば150日を超えて算定できる」とも記載されています。運動療法自体の効果は実証されており、継続されることで状態の改善が期待できるのは自明のことであるため、可能な方であればどんどん心臓リハビリテーションを行っていくべきだと思います。

日本では海外に比べても外来での心臓リハビリテーション施行率が低いのが現状です。当クリニックにおいて、心臓リハビリテーションを行っていくことで少しでも普及できれば、とモチベーションアップにつながる学会参加となりました。

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