コラム
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65歳以上の方で要介護または要支援の認定を受けたからは平成21年と平成30年を比較すると約470万人から約650万人と10年間で180万人増加しています。
平均寿命が延びているので、高齢者人口が増加している分、要介護者も増えているのでしょう。
脳梗塞を発症し健康な方が突然介護が必要な状態になることもありますが、通常は徐々に筋力低下や認知機能低下をきたし、要介護状態へ移行していきます。健康な状態から要介護状態へ移行しつつある状態をフレイルといいます。
フレイルの状態にあると、風邪をこじらせ肺炎になったり、転倒しやすくなることから骨折を起こしやすくなり、より寝たきりになるリスクが上がってしまいます。
フレイル診断基準には以下のものがあり、これらに3項目以上該当する方はフレイル状態、1項目から2項目該当する方はプレフレイル状態となります。
- 体重減少:6か月で2㎏の意図せぬ体重減少
- 筋力低下:握力 男性<28kg 女性<18kg
- 疲労感
- 歩行速度:1m/s以下の歩行速度
- 身体活動:軽い運動、体操を週1も行っていない
フレイル状態からは適切な介入を行うことで離脱できる事があります。
適切な介入
1)持病のコントロール:脳梗塞や心筋梗塞といった日常生活の質を落とすような疾患にならないような持病のコントロールが重要です。
2)適切な運動:運動ができなければ筋力維持ができず、よりフレイルが進行します。また適切な運動でなければけがをする可能性もあります。
3)適切な栄養摂取:せっかく運動しても筋肉を作る元がなければ、運動効果が得られないだけではなく、逆に痩せが進行してしまいます。
4)感染症の予防:インフルエンザ、コロナに罹ると体力低下をきたしてしまいます。これらの予防のため、ワクチン接種は必要だと思います。
上記4点に対してはしっかり介入する必要があります。
自分がフレイル状態/プレフレイル状態にある方は今からでも間に合いますので是非当院での運動療法を行い、健康な状態を維持していきましょう。